まったく、うちの指導教官は次から次へと課題を与えてくる。
もちろん今の俺のキャパシティでどうにかなるなら、いくらだってやってやるさ。
でもでも、その仕事をこなすには、ひっくり反って考えたって、もうワンステップ上をいかなくちゃならない。
土日返上(もっとも土日なんてとっくの昔に無くなってるが)で挑みつつ、流石にイヤになってはたと立ち止まってしまった。
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何も考えない。
頭をからっぽにしてみると、
あたかも天から降りてきたかのごとく、ふと見えてくるものがあった。
一年前の自分を思い出した。
一年前の俺には、きっと今みたいな仕事はできなかったろう。
半年前の俺も、きっと今みたいな仕事はできなかったろう。
ひょっとすると、一週間前の俺にもできなかたかもしれない。
ふと振り返ってみると、そこにはちゃんと道ができていた。
何かで読んだような言葉だが、
自分のまえに道はなく
自分のあとに道はできる。
ってことに気づいた。
天井を押し上げよう。
少しづつ。
ふっと元気がわいてきた。
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